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繊細か!? 不穏か!? 各界から絶賛の声!

悲憤と不条理の恐怖ミステリだ。カナダの田舎町で起きる少女失踪事件。時系列を巧みに動かすことで、登場人物の憤怒と絶望がこれでもかと炙りだされる。事件の背後にうごめく人間たちの歪んだ欲望に慄然とした。
深町秋生さん(作家/映画『渇き。』原作者)
開巻間もなく観客は時系列の錯綜によって、これがありきたりなミステリーではないことに気づかされる。だが気づいた時には、もうアトム・エゴヤンの術中にはまっているのだ。不安と緊張が途切れることのない112分!
中山七里さん(作家/映画「さよならドビュッシー」原作者)
なんて不気味な映画だ!まるでパズルを組み合わせるように引き込まれてゆく!そして途轍もない事実に愕然とするのだ!
竹中直人さん(俳優・映画監督)
作品に登場する大人たちは、それぞれに苦悩を抱えた精神の囚われ人だ。だが、誘拐された少女は、自由を奪われても自分を見失わなかった。彼女の強さとその知性に、新潟少女監禁事件の被害者が重なった。
松田美智子さん(作家/「新潟少女監禁事件」)
繊細なエディトリアルで時を前後させつつ、アトム・エゴヤンは〈少女失踪〉モノに見たことのない新鮮なルックを与える。まさに真性変態の名匠というしかない。
滝本誠さん(映画評論家)
ある日中断された人生が、関係者たちの心を捕らえ、苦しめ続ける。迎え撃たなければいけない悪の狡猾さがこれでもかと誇示される中盤は悶絶しながら観た。誰の家にも起こりうる悲劇を描いた圧巻の犯罪映画だ
杉江松恋さん(書評家)
先の見えない白銀世界の中で、人々が絶望に打ちひしがられて彷徨う。だが、愛する者の体温に触れた瞬間、何もかもが氷解する。溶け始める沈黙のなんと美しいことか
白石和彌さん(映画監督/『凶悪』など)
捜査官を演じるロザリオ・ドーソンに惹かれた。いつも知的かつパワフルで笑顔がキュートな女優。彼女の活躍を祈りながらも、予想以上に厳しい展開に目を覆いたくなった。最悪だ、と思わず声が出た。ドライな映画だ。
三宅唱さん(映画監督・『THE COCKPIT』など)
喧騒と静謐は、隣り合わせにあること(裏返しではない)が絶えず思われる。歌とため息の境目にだけあなたは立ち止まる、降り積もる視線だけが、いずれ溶けてしまう誠実の証明になりうる。ダンスは心を削ることだ。
山戸結希さん(映画監督・『おとぎ話みたい』など)
狡猾な誘拐犯、無力な警察と闘い続ける被害者たち。エゴヤンが冷ややかに描き出す現代犯罪の実態は、観る者を震撼させずにはおかない。
香山二三郎さん(ミステリー評論家)
最近のアトム・エゴヤン監督作品を観る度に目を背けたくなる犯罪が描かれていて鑑賞後にドス黒い気持ちになる…何だこのボディブローのようなダメージは!?
赤ペン瀧川さん(なんでも添削家)
何より雪が怖い。実際の出来事、そこにあった物だけでなく、人の思惑も、温もりも、時間の感覚までも覆い尽くし、奪い去る。静寂と冷たさに幻惑される。雪の存在がなかったら、この物語はまったく違うものになっていたはずだ
乃南アサさん(小説家)
真実というものが、優しかったり美しかったりすることは滅多にない。自分が求めていたものであったことも、ほとんどない。それでも人は、真実を知りたがる。そこには、本当の自分がいるからだ
岩井志麻子さん(作家)

イントロダクション

失踪した娘を捜す父親が〈8年間の空白〉に迫るサスペンス・ミステリー

にわかには信じがたいことだが、私たちが暮らすこの社会では、ある日突然、神隠しのように“人が消える”という出来事が起こりうる。ミッシング・パーソンと呼ばれるそうした現象は、むろんオカルトの類いではないが、多くの場合、誘拐などの犯罪なのか、何らかの偶発的な事故なのかもわからない。残された家族の前には、愛する者を抱きしめられなくなった厳然たる現実のみが横たわり、やるせない喪失感に打ちのめされる。謎だらけの少女失踪事件の驚くべき成り行きを映し出す『白い沈黙』は、出口の見えない哀しみの迷宮に囚われ、それでも一縷の希望を捨てない男を主人公にした濃密なサスペンス・ミステリーである。

カナダ・オンタリオ州の雪に閉ざされた街を舞台にした物語の出発点は、小さな造園会社を営むマシューが帰宅途中にダイナーに立ち寄ったこと。店内で買い物をしているほんの数分の間に、車の後部座席に残した9歳の愛娘キャスが忽然と消えてしまったのだ。マシューは何者かによる誘拐を主張するが、犯罪を示す物的証拠も目撃情報もなく、捜査を担当する刑事たちの疑惑の目はマシューに向けられる。それから8年後、妻のティナと別居したマシューは、娘を守れなかった自責の念に駆られながら孤独な捜索を続けていた。そんなある日、刑事がネット上でキャスに似た少女の画像を発見し、その後も彼女の生存を仄めかす手がかりが次々と浮上する。それはいったい誰が、何のために発したサインなのか。キャスは本当に今も生きているのか。やがてマシューの行く手に待ち受けていたのは、空白の8年間をめぐる想像を絶する真実だった……。

名匠アトム・エゴヤンが斬新な語り口で誘う〈白い沈黙〉の世界

第67回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、大きな反響を呼んだこの衝撃的な問題作を手がけたのは、カナダを代表する名匠にして著名な国際映画祭の常連監督であるアトム・エゴヤン。失踪した娘を捜し続ける父親が、事件発生後8年目にして意外な形で発見された“生存の手がかり”に翻弄されながらも、必死の思いで真相に迫っていく姿から目が離せない。また観客を幻惑し、挑発するかのように時系列を複雑に錯綜させ、なおかつ欠落したパズルのピースを埋める鮮やかな手並みで、幻のごとき失踪事件の全体像を浮かび上がらせる独特の語り口は、ミステリー好きの観客の感性を大いに刺激するに違いない。

また、オープニング・ショットから見わたす限り白銀の世界が広がる舞台設定は、エゴヤン監督による1997年の代表作『スウィート ヒアアフター』のイメージを喚起させ、不可解な犯罪の深淵に切り込んだ内容は2013年の前作『デビルズ・ノット』に通じるものがある。さらにトラウマを抱えた登場人物の内面をあぶり出しながら、一般市民のプライバシーを脅かす監視カメラ、インターネット上にひしめく非合法ポルノサイトといった深刻な社会問題を鋭く考察。繊細なエモーションや危ういスリルをはらむ“白い沈黙”に閉ざされた映像世界は、まさに唯一無二のエゴヤン・ワールドである。

ライアン・レイノルズと実力派のスタッフ&キャストが結集

得体の知れない深みを感じさせる人間模様を、迫真のアンサンブルで体現したキャストも実力派揃いだ。失踪した少女の父親マシューを演じるのは、『[リミット]』『デンジャラス・ラン』のようなサスペンス快作からコメディまで多彩な役どころをこなすライアン・レイノルズ。今後も数多くの話題作の公開を控えるとともに、セレブ女優の妻ブレイク・ライヴリーとのプライベートも注目される“今が旬”のスター男優である。

そしてTVシリーズ「THE KILLING ~闇に眠る少女」や『デビルズ・ノット』で並々ならぬ演技力を発揮してきたミレイユ・イーノスが、マシューの妻ティナに扮し、娘を想い続ける母親の失意と情愛を表現。加えて『トランス』『シン・シティ 復讐の女神』のロザリオ・ドーソン、『死ぬまでにしたい10のこと』『アンダーワールド』のスコット・スピードマンが刑事役でドラマに厚みを与えている。さらに撮影監督のポール・サロッシー、音楽のマイケル・ダナといったエゴヤン組の熟練職人が集結。名匠の指揮のもと、充実のスタッフ&キャストが一丸となってオリジナリティあふれる“白い沈黙”を構築し、観る者をめくるめくミステリーの彼方へと誘ってくれる。

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ストーリー

それは、犯人が仕掛けた罠なのか? それとも、愛する娘からのサインなのか?空白の8年間にいったい何があったのか-!?

カナダ・ナイアガラフォールズの街でつつましくも幸せな家庭を築き上げたマシューが、突然の悲劇に見舞われた。それはある吹雪の日、スケート選手を夢見る9歳の愛娘キャスを迎えに行った帰り道のこと。行きつけのダイナーに立ち寄ったほんの数分の間に、車の後部座席に残したキャスが忽然と姿を消してしまったのだ。何者かによる誘拐を主張するマシューだったが、具体的な物的証拠や目撃情報は一切ない。刑事たちから疑惑の目を向けられたマシューは、娘の失踪に取り乱した妻ティナからも猛烈な非難を浴びてしまう。

それから8年。
捜査は完全に行き詰っていた。娘を守れなかった自責の念に駆られたマシューは、毎日あてどなく車を走らせてキャスを捜し廻っている。そんなある日、刑事がネット上でキャスに似た少女の画像を発見し、その後も彼女の生存を仄めかす手がかりが次々と浮上する。それはいったい誰が、何のために発したサインなのか。キャスは本当に今も生きているのか。やがてマシューの行く手に待ち受けていたのは、空白の8年間をめぐる想像を絶する真実だった—

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キャスト&スタッフ

ライアン・レイノルズ/マシュー・レイン

過去10年にわたり、ハリウッドでも屈指の人気を誇る主演俳優として幅広いジャンルで活躍している。
『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(09)では、ヒュー・ジャックマンをはじめとする世界的キャストとの共演でデッドプール役を務め、『グリーン・ランタン』(11)では、持ち主に恐るべき力をもたらすという緑色の神秘の指輪を与えられたテストパイロットの役を演じている。
その他、生きたまま棺桶に入れられて地中に埋められたイラクで働くアメリカ人請負業者を演じた『[リミット]』(10)やデンゼル・ワシントンと共演した『デンジャラス・ラン』(12)などに出演している。
また、コメディにも多数出演しており、代表作としてサンドラ・ブロックと共演した『あなたは私の婿になる』(09)、自身の製作会社ダーク・トリック・フィルムズが共同プロデュースした『チェンジ・アップ/オレはどっちで、アイツもどっち!?<未>』(09)などがある。
現在、『ハッピーボイス・キラー』(9/19公開)、『Woman in Gold(原題)』の日本公開を控えている。

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スコット・スピードマン/ジェフリー・コーンウォール

テレビでの活躍を経て、短編『Can I Get a Witness?(原題)』(96)で映画デビュー。その後、ニューヨークのネイバーフッド・プレイハウスで学び、大人気を博したテレビシリーズ「フェリシティの青春」(98-02)のベン・コヴィントン役を手にした。00年の同番組休止期間中にはトロントのエクイティ・シアターにおいてエドワード・オールビー作「動物園物語」の主役を演じ、舞台デビューを果たす。
主な映画出演作として、ボルドー国際映画祭で俳優賞を受賞した『死ぬまでにしたい10のこと』(03)ケイト・ベッキンセイルと共演した『アンダーワールド』(03)と『アンダーワールド:エボリューション』(06)、『バーニーズ・バージョン ローマと共に』(10)、『君への誓い』(12)がある他、最近の出演作として、エヴァン・レイチェル・ウッドと共演した『Barefoot(原題)』などがある。
アトム・エゴヤン作品に出演するのは、『Adoration(原題)』(08)以来、2作目となる。

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ロザリオ・ドーソン/ニコール・ダンロップ

14歳でスカウトされて、『KIDS/キッズ』(95)で映画デビューを果たして以来、順調にキャリアを積み重ねてきている。主な出演作として、『ラストゲーム』(98)、『チェルシーホテル』(01)、『メン・イン・ブラック2』(02)、大ヒットミュージカルの映画化『RENT/レント』(05)、『シン・シティ』(05)、『アンストッパブル』(10)、『トランス』(13)、『シン・シティ 復讐の女神』(14)などがある。
また、俳優としてのキャリアに加え、数多くの社会団体に精力的に協力している。代表的なものには04年に共同設立したヴォト・ラティーノや、V-デイ、ロウアーイーストサイド・ガールズ・クラブ、環境メディア協会などがある。近年、地域社会への大きな貢献と多数の人々に訴えかける影響力を称えて大統領ボランティアサービス賞が贈られた。

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ミレイユ・イーノス/ティナ・レイン

大学で演技を学んだ後、05年、ブロードウェイ作品「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」でハニー役を演じ、トニー賞演劇助演女優賞にノミネートされる他、11年から続く人気ドラマシリーズ「THE KILLING~闇に眠る美少女」では、ゴールデングローブ賞とエミー賞にノミネートされる。
主な映画出演作に、『L.A.ギャングストーリー』(13)、ブラッド・ピットと共演した『ワールド・ウォーZ』(13)、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の『サボタージュ』(14)などがある。
アトム・エゴヤン作品には『デビルズ・ノット』(13)に続いての出演となる。

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ケヴィン・デュランド/ミカ

コメディアン、ブロードウェイの舞台俳優を経て、TVや映画で活躍。主な出演作に、『スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい』(06)、『団塊ボーイズ』(07)、『3時10分、決断のとき』(07)、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』(09)、『シャドウハンター』(13)、『ノア 約束の舟』(14)などがある。
アトム・エゴヤン作品には『デビルズ・ノット』(13)に続いての出演となる。

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アレクシア・ファスト/キャス・レイン

7歳の時に脚本・監督・出演を務めた『The Red Bridge』で映画キャリアを開始したファストは、近年急速にその名を広めているハリウッド注目の若手スター。
『アウトロー』(13)では、トム・クルーズ演じる主人公を誘惑する若く妖艶な女性を演じた。
その他の出演作に、キャリー=アン・モスと共演した『ゾンビーノ』(06)トロント映画祭で上映された『Hungry Hills(原題)』(09)、アシュレイ・ジャッドと共演、サンダンス映画祭で上映された『Helen(原題)』(09)などがある。

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アトム・エゴヤン/監督・脚本

1960年7月19日生まれ、エジプト・カイロ出身。
大学卒業後手がけた初の長編映画『Next of Kin(原題)』(84)がジニー賞(カナダのアカデミー賞)の監督賞にノミネートされる。続く『ファミリー・ビューイング』(87)はロカルノ映画祭でエキュメニック審査員賞、トロント映画祭では最優秀カナダ映画賞を受賞、ジニー賞では作品・監督・脚本を含む8部門にノミネートされた。
94年、『エキゾチカ』でカンヌ国際映画祭の国際批評家連盟賞を受賞し、ジニー賞では作品・監督を含む8部門を受賞、一躍世界が注目する監督となる。その後、97年に発表した『スウィート ヒアアフター』は、カンヌ国際映画祭で、審査員グランプリ、国際批評家連盟賞、エキュメニック賞をトリプル受賞し、アカデミー賞(R)では監督賞と脚色賞の2部門にノミネートされ、全世界で高い評価を受けた。
その他の作品に『フェリシアの旅』(99)、『アララトの聖母』(02)、『秘密のかけら』(05)、『クロエ』(09)、『デビルズ・ノット』(14)などがある。
国際映画祭での審査員経験も数多く、ベルリン国際映画祭で審査員長を務めたほか、カンヌ、ヴェネツィア、サンダンス、トロント、トライベッカ等の国際映画祭で審査員を務めている。
また、ワーグナーの「ワルキューレ」をはじめ、オペラや舞台劇の演出も手がけ、ダブリンのゲート劇場で演出したサミュエル・ベケットの劇「ねえジョウ」はロンドンのウェスト・エンドやニューヨークのリンカーンセンター・フェスティバルでも上演された。また、ヴェネツィア・ビエンナーレなどでアート作品を発表。インスタレーション“Steenbecket”は、テートとの革新的提携であるアートエンジェル・コレクションに加えられている。

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プロダクションノート

『白い沈黙』の撮影は、カナダでも屈指の美しい景色を誇る北オンタリオとナイアガラフォールズで行われた。どちらの場所も自然の力とわずかに人間の意志が加わった劇的なイメージを提供してくれる。厚い雲の立ち込めた灰色の空の下に、むき出しの木が点在する。
そんな荒涼とした白い絶景で撮影された『白い沈黙』で主人公夫婦を演じているライアン・レイノルズとミレイユ・イーノスは、本作が初共演だ。サドバリー(北オンタリオの街)に向かう前、2人は監督と一緒に行ったニューヨークでのリハーサルで顔を合わせた。
「僕たちは演じるキャラクターの押したり引いたりの関係を表現できる見事なリズムを見つけ出すことができた」とレイノルズは振り返る。「マシューとティナは悲劇によって強く結び付いているが、娘というすばらしい奇跡によっても結び付いている。彼女を心から愛し、どうにかして自分たちの生活に取り戻したいと願っている。彼らの関係は、変わりはするが、終わることはない。映画の最初から最後まで、奇妙な満ち引きがある。彼らの関係は山あり谷ありだが、常にお互いを探し、求めているんだ。それは美しいことだよ」


また、本作に出演した理由について、レイノルズは「アトム・エゴヤンが監督だというのが、出演を決めた第一の理由だ」と言う。
「第二の理由は、ストーリーが気に入ったこと。最終的にあきらめるまで、どのくらいの間、いつか子供に会えるという考えを持ち続けるのか。この映画で興味深いのは、ギリギリのところまで見せる点だ。人間として可能なところまでその考えを持ち続け、登場人物たちが交差する時に興味深い出来事が展開する」
更に、「マシューとティナは強い絆で結ばれた夫婦であり、かわいい娘に恵まれている。そんな家族のつながりが壊れた時、同じ経験をした多くの家族がそうであるように、彼らの関係には強い緊張が生まれる。マシューとティナの間には溝が生まれ、彼らの心はどんどん離れていく。ティナがマシューを遠ざけるんだ。マシューは混乱の中でティナと和解したいが、それができない。このような喪失を経験した夫婦が別れてしまうのは理解できる。痛みや苦しみから解放されたいんだ。自分の人生から消し去ってしまいたいが、配偶者は喪失を思い起こさせる存在だ。夫婦にとって本当に困難な問題だろう」と続ける。

これに関して、ティナ役のミレイユ・イーノスも同意する。「マシューのそばにいると、ティナは怒りで麻痺してしまう。誘拐が起きた一因はマシューにもあると思うから、事件後は夫を見ることすらできないのよ。夫を見ればキャスを思い出してしまう。彼を許したいと心では思っていても、顔を合わせれば怒りがこみ上げ、ひどいことを言ってしまう。お互いを見ることさえ、彼らには不可能なのよ。映画の最初から最後まで、彼らは強く結ばれている。でもお互いの顔を見ることができない。ティナがマシューを避けているんだと思う。マシューは自ら去って、彼女が息がつけるようにしてあげるのよ」

マシューが、成果があるわけでもないのに娘を捜してハイウェイを行ったり来たりするように、ティナにも儀式的な習慣がある。毎年、キャスの誕生日に刑事・ニコールを訪ねるのだ。イーノスは説明する。「ティナは捜査の邪魔をしたいわけじゃない。警察を訪ねても得られるのは悪いニュースばかりだしね。受け入れられないようなことも多いけど、1年に一度は顔を出すことを自分に課しているの。娘を取り戻すためにできることはすべてやっていると感じるために、必要なことなんだと思うわ」

更に、イーノスはこう言う。「ティナとニコールがお互いを必要としているということも、このストーリーにとって重要な要素なのよ。彼女たちは女性として大きく異なるけど、どちらも傷を抱えている。ニコールの過去、思春期の体験、児童搾取捜査班で過ごした年月は、大きな代価を伴うものだった。でもそのことは2人の関係に何らの影響ももたらさない。ニコールを必要としながら、彼女を拒否するという、ティナにとっては複雑な関係なのよ」

そんなニコール役を演じたロザリオ・ドーソンは、「子供たちを食い物にしたり虐待する人たちに対しては、いろんなアプローチが可能だということを、リサーチの時に学んだ」と語る。「虐待の加害者は、彼ら自身が被害者だったことも多いから、彼らに手を差し伸べることが重要なのよ。ミカの場合もそうかもしれない。アトムはこうした犯罪に手を染める人たちは当然、犯罪者だということを強調しながら、彼らも人間であるということを言おうとしたの」

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『白い沈黙』DVD&Blu-ray好評発売中!

貴重な特典映像を収録したDVDとBlu-rayが2016年4月2日(土)にリリースされることが決定しました。
名匠アトム・エゴヤン、そして主演のライアン・レイノルズたちキャストが本作について語るスペシャル映像や、さらにはここでしか見られないメイキング映像が収録されています。アトム・エゴヤン監督が斬新な語り口で誘うサスペンス・ミステリー<白い沈黙>の世界を是非ご自宅で!

<DVD 仕様>
■価格:¥3,900(本体)+税
■品番:HPBR-33
■画面:スコープサイズ
■音声:
(1)英語(オリジナル) ドルビーデジタル5.1chサラウンド
(2)日本語(吹替) ドルビーデジタル2.0chステレオ
■字幕:
(1)日本語字幕
(2)日本語吹替用字幕
■本編分数:本編112分+特典映像
■ディスクタイプ:片面2層

【特典映像】
・監督・キャストが語る「白い沈黙」
・メイキング
・日本版劇場予告編

詳細はこちら

<Blu-ray 仕様>
■価格:¥4,800(本体)+税
■品番:HPXR-33
■画面:スコープサイズ
■音声:
(1)英語(オリジナル) DTS-HD Master Audio 5.1chサラウンド
(2)日本語(吹替) DTS-HD Master Audio 2.0chステレオ
■字幕:
(1)日本語字幕
(2)日本語吹替用字幕
■本編分数:本編112分+特典映像
■ディスクタイプ:片面1層

【特典映像】
・監督・キャストが語る「白い沈黙」
・メイキング
・日本版劇場予告編

詳細はこちら

※レンタルも同時スタート!(DVDのみ)
※仕様およびデザインは変更になる場合がございます。
発売:キノフィルムズ  販売:株式会社ハピネット

試されるのは、父の愛。

白い沈黙

DVD&Blu-ray好評発売中!
詳細はこちら
出演:ライアン・レイノルズ『[リミット]』『デンジャラス・ラン』監督:アトム・エゴヤン『デビルズ・ノット』『スウィート ヒアアフター』脚本:アトム・エゴヤン、デヴィッド・フレイザー
原題:THE CAPTIVE 2014年/カナダ/112分/スコープサイズ/5.1ch/日本語字幕:佐藤恵子配給:キノフィルムズ 宣伝協力:Lem
第67回カンヌ国際映画祭 コンペティション部門出品 作品
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